「適材適所」社会
最近、発達障害とか学習障害という(本来は)専門用語が一般的なバズワードになっていますね。
片付けられない人とか、空気が読めない人までもが、自分はひょっとして発達障害とかなんじゃないかと精神科などを受診するケースが急増しているようです。
で、べつに病気じゃないですよと診断されると逆ギレする「患者さん」もいるとか。病気(というより精神障害の一種)じゃないとしたら、私の性格が悪いっていうんですか!という感じで。(苦笑)
ただ、精神科に関しては、どこまでが病気で、どこからが病気というのは判断が難しいケースが多い。器質性といって、たとえば脳やホルモン分泌などの異常が原因という場合はわりと判断しやすいにしても、それにしたって人間関係や生活環境を変えると、生理的なトラブルが消えることさえままある。
ま、こういう話をするところではないか(笑)とも思いますが、なんでこんなことをわざわざお話しているかというと、印西市がなんらかの特性を発揮して全国に発信できるようなモデルタウンになるといいなとかねがね思っているからなんです。
たとえば、以前、ある職業マッチングサイトがさまざまな精神障害をもつ人たちと、それぞれの障害をもっていても(あるいは持っているからこそ)働ける部署を提供できる企業とのマッチングをやっていたことがある。
一時的にはそれなりの成果を上げていたようですが、なんとなく立ち消えになっている感じですね。
その理由・原因をいろいろと考えているうちに、「人間関係」という視点がなんとなくずれているんじゃないかということに気づいたんです。
たしかに、いわゆる自閉スペクトラムのような精神的条件をもっている場合、一般的生活では障害というかうまくいかないことが多かったりするかもしれないけれど、パソコンに向かっての仕事ではまったく問題がないというケースは充分考えられるし、実際にあるでしょう。
だけど、働く喜びというのは、どうでしょう? 喜びとまではいかなくても、継続してやっていく気力ややる気ですね、そういうのは、やっぱり広い意味での人間関係にバックアップされてはじめて生きてくるものだと思うんです。