印財通貨講座 2
印西は、昔から開拓地としての歴史をもっている土地で、今でもその名残があちこちに見られます。
ある意味、現在の宅地開発も開拓地としての要素をもっているとも言えるかもしれません。
たしかに自然破壊の要素もあるものの、どこまでも昔のままに留めておくということが不可能な以上、どういうふうに開発していくかということが現実的にはもっとも大切なポイントでしょう。
なんでこんな大所高所にたったようなお話をしているかというと、
日本にかぎらず世界のどこでも、その土地土地に特有の経済哲学があるからなんです。
「印財」という価値観を提案しているのも、そのひとつ。
わかりやすい例で言うと、たとえば田舎といわれるところでは、農家でなくてもほとんど野菜には不自由しないという地域がよくあります。
私の実家なんかもそうですけど、近所の農家の人たちが、「余ったから、もし迷惑でなければ食べて」といて親切にもってきてくれるんですね。
ところが、誰もがそういう「恩恵」に浴することができるというわけではない。
人からただでモノを貰うなんて、プライドが許さない的なバリア空気を出している人もいる。
はっきりと、まわりとはあまり関わりたくないという人もいる。
また、逆にあの人とはあまり関わりたくないという住民もいる。
仮に、ある豊かな生産性の農家の周りに、そういう家ばっかりだったら、その農家のひとは余った野菜は捨てるしかないでしょう。
実際、市場に出せなくて捨てられている野菜は恐ろしい程の量に達することは、皆さんもご存知でしょう。
最近では、そういう野菜を安価に流通させる企業システムもできてきてますが、まだまだ焼け石に水程度の動きですね。
なぜこんな理不尽なムダが起こり続けているのでしょう?
これもまた、貨幣経済のワナのひとつです。
ひとが食べるものよりは、儲けのほうがよほど重要だというワナです。