すごいぞ!印西

住みよさランキング日本一の印西市での暮らしと実用情報、および人生哲学(笑)をご紹介&参加募集

幻の牡馬

私自身はいわゆる競馬にはあまり関心もないし、賭けたりしたこともないけど、馬には興味あって、機会があればじっと眺めてたりします。

最初に競争馬を見たのは、幼稚園児のころ、伯父に連れられてとある競馬場へ行ったときかな。

詳しくは覚えてないんですけどね、そのときの印象がずっと後になって急に鮮明によみがえってきたことがある。

それは、私が大学受験でこけて浪人していたときのことだった。

たしか、途中までいいとこ走っていた馬(伯父が賭けた馬だったんでしょうね)が、コーナリングでふくらんだかなんだかして、抜かれちゃった……伯父がそういう意味のことを言って悔しがっていたのを思い出したんです、ある日なぜか突然。

あ、俺って、コーナリングが下手なあの競走馬みたいなもんかも……。

 

そうなんですよね……。

受験勉強って、要するに脳のコーナリング調教なんですよね…。

つか、決められたコーナーにそって、その最短距離を最速で走ったもの勝ち?

それだけなのことなのかも……。

そのとき、脳裏に浮かんできたのが、一頭の牡馬の幻想でした。 

一頭の堂々とした牡馬が、多くの馬たちを引き連れて、起伏のある原野を走っている。すごいパワフルな走りっぷり。アップダウンなんて気にしないで、まっすぐに駆け抜けてゆく。

やがて、その馬の一団は丘の上に出る。

すると、はるか眼下に競馬場があって、そこでは小さな豆粒みたいな馬たちが必死で狭苦しいコースを走っている。

しばらくそれを眺めていた牡馬は、苦笑いするように軽くいなないて身をひるがえし、また原野を駆け抜けてゆく。

そう、先頭を走るこの牡馬は、コーナリングが苦手なせいで調教師からひどい扱いをうけ続けたので、仲間を引き連れて大脱走したのだった。

彼に引き連れられた馬たちは、思いのままに走れることを楽しむかのように原野をどこまでも疾駆してゆく……。

 

 あれ以来ずっと、この幻想を絵本かアニメにしたいと思い続けてます。

結局のところ浪人しても第一志望の大学には受からず、夢見ていた学者にもなれず、様々な職業を転々とした後、(メンタルアドバイザーとして多少は人のお役に立ちつつ)自由気ままな人生を送ることになった自分が、あの幻想の牡馬みたいになれたらいいなと夢見ながら……。

 

f:id:sugoinzai:20180706103352p:plain

不思議なことに、十年余り前にここ印西に移り住むまでは、まさかあの幻想が現実に感じられるような風景に出会えるとは思ってもいなかった。それが現実のものになったのだから、この夢も必ず実現するはず、ですよね。(笑)